ゴルフのトラブル(令和5年8月8日)

 シプレカントリークラブの最終9番は、389ヤードのミドルホール。 ティーショットをミスして残り200ヤード、乗らない距離ではありませんが左に外すと池が待っています。 前の組がホールアウトするのを待って打ったボールは右に大きくそれ、カート方向へ。 フォアーと大声をかけましたが、クラブをしまっていた前の組の方へ飛んでいきました。 何もなければカートはそのまま走って行きますが、止まったままです。 先を歩いていたTさんが急いで来るように合図しているので、ただ事ではないと思い走り出しました。 クラブをしまっていた方の二の腕にボールあたったようです。 関節や骨を外れていたのでそれ程痛がってはおられず冷静にされていましたが、 同じ組の2人の方がかなり興奮して非難の言葉を浴びせてきました。 不思議と冷静に3人の性格とケガが軽いことを判断していましたが、態度は平身低頭、平謝りに徹していました。 ホールアウトしてから競技主催者の香芝ダイナミックゴルフやゴルフ場に状況説明をして、 あらためて被害に遭われた方にお会いしましたが、 皮膚が赤くなっているだけで腫れはなく打撲だけで骨には異常がなさそうだと冷静に応対して頂きました。
 翌日、ソーメンとセットになった菓子折りを買ってコンペを主催したゴルフ練習場に行き、 当日対応してくれた方に託して来ました。 次のコンペの時、トイレの洗面を使っていると声をかけて来た人がおられました。 「先日は気をつかわせてしまったようですね。」ボールを当てた男性でした。 再び不始末を詫びましたが、大した怪我でもなかったので気にされてない様子で、こちらの心遣いに気をつかっておられました。 40年以上ゴルフをしていますが、ボールを当てられたことも当てたこともありませんでした。 あれからは慎重なプレーに徹するようになり、前の組との安全な距離を保つようにしています。 あと何年プレーできるか分かりませんが、人に迷惑を掛けないゴルフを心がけるようにします。

ナニワイバラ(令和5年2月9日)

 ナニワイバラは白い花を咲かせるツル性のバラで、原産地は中国南部や台湾です。 名前の由来は江戸時代にさかのぼります。大阪難波の植木商人がよく中国から輸入していたため、この名前が付けられたそうです。 5月頃、ゴルフ練習場近くの家のガレージを覆うように咲き乱れているのを見ていましたが、名前は知りませんでした。 昨年の暮れ、尾鷲でゴルフ同好会を主催しておられるAさんからこの苗木を頂きました。 ナニワイバラのツルはフェンスやアーチに絡むことはなく、まっすぐ枝を伸ばす特徴があります。 ツルを誘引してやれば石垣を覆うように大きく広がりますので、何年か先には梶賀の中古住宅が白い雲の上に浮かぶような風景が見られるかも知れません。
 Aさんが主催するゴルフ同好会の一つは、毎月第2火曜日に開催されますので、梶賀から奈良へ帰る日に合わせるようにしています。 伊勢道の一志嬉野インター近くのゴルフ場で開催されることが多いのですが、一志ゴルフ倶楽部、一志温泉コース、三重白山ゴルフクラブ、白山ビレッジゴルフクラブ等 よく似た名前のゴルフ場があり、これまでに2度間違えたことがあります。 プライベートな会にしては大きな集まりで、毎回8組程度の参加者があります。 ルールは厳しくノータッチでOKパットなしです。 昨年の12月、風の強い寒い日に三重フェニックスでご一緒したのは男性二人と女性一人。 女性の方は飛距離こそ伸びませんが、真っ直ぐ確実に飛ばされます。 時々大たたきをしてスコアーが分からなくなることがあるようで、一つ少ないと思われるスコアーを申告されますが、こちらも正確に数えたわけでもないので申告通りにカートのナビに入力していました。 二人の男性は釣仲間らしく、その内の一人60歳代の方は、ドライバーの飛距離が240ヤードを越えるロングヒッターで、私のナイスショットを軽々とオーバーしていきます。 一緒にラウンドしているとグリーン周りまでは大体同じ打数で来ますので、スコアーの差は寄せとパットで決まります。 相手のスコアーは正確にはチェックしてはいませんが、自分のスコアーと比べて感覚で分かります。 午前中のプレーでボギーと言われたとき「ダボじゃなかった?」と思ったホールがありましたが、「まあいいか」と申告通りに入力しました。 午後の1番目のパー4のホールでは、同じように2打でグリーン周りまで来て私は3オン2パットの5、その方はグリーン周りでザックリして4オン2パットの6。 ホールアウト直後に「ボギー」と申告されました。 勘違いしているのかも知れませんが、私には確信犯のように思えてきました。 正そうかと思いましたが、その時も「まあいいか」とそのままにしました。 その後は自分のゴルフに集中できなくなり、散々な成績で終わりました。 プレー後の成績発表ではその方が優勝、2位は同じく一緒にラウンドした女性の方でした。
 春日台カントリークラブのメンバーだったころ、Aクラス月例のコンペでスコアーをごまかすので有名な方がおられました。 その人の手口は大胆です。 アテストが終わり席を離れた後、一人残り自分のスコアーを書き直します。 皆からは「消しゴムさん」と綽名されていました。 このブログで何回か取り上げたことがありますが、「18年付き合うよりも18ホールプレーする方がその人のことがよく分かる」というイギリスのことわざがあります。 これまで初対面の方とラウンドする機会は何度もありましたが、ほとんどの方は人生経験も豊富で次もご一緒したいと思う方ばかりでした。 今回は残念な方と出会ってしまったようです。

 ゴルフ(令和4年10月7日)

 その日、三重県にある一志ゴルフクラブに着いたのはスタート時間の1時間ほど前です。 所定の用紙に名前を書いて受付に渡すとエントリーされていないとの返事が返ってきました。 予約した代表者の名前を出しても同じ答えでした。どうやらゴルフ場を間違えたようです。 丁度スマホの機種変更をしたばかりで、LINEのやり取りが消えてしまっていて、送られてきたゴルフの案内が見られません。 幹事に電話してようやく一志温泉ゴルフクラブの間違いであることがわかりました。 スマホのナビで探すとエクセレントゴルフクラブ一志温泉コースというのが出て来ましたが、車のナビでは見つかりません。 仕方がないのでスマホのナビの案内でゴルフ場に向かいましたが、慣れていないため違う方向に行ってしまい、ますます分からなくなってきました。 スタート時間が迫っていましたので焦りながら運転していましたが、少し落ち着いて探そうと車を路肩に寄せて地図を広域にすると、 富士OGMエクセレントクラブ一志温泉コースが出て来ました。どうやら名前が変わったようです。 改めて目的地を入れ直しスタート時間ぎりぎりに間に合いました。
 このゴルフの会に加わったのは先月からです。 操船の練習のため船を借りた時にオーナーのEさんと知り合いになり、誘われてEさんが主催するゴルフコンペに参加するようになりました。 Eさんの高校の同級生や尾鷲シーサイドビューホテルを経営している奥さんの友達がメンバーで、毎回8組ほどが参加します。 月一回のコンペは三重県のゴルフ場で開催されるため、梶賀から奈良の自宅へ向かう途中でプレーして帰ります。 「18年付き合うよりも18ホールプレーする方がその人のことがよく分かる」というイギリスのことわざがありますが、 初回のラウンドでは飾らないEさんの人柄がよく分かりました。 もう一人ご一緒した方は、釣り船を経営されている方で飛ばし屋です。 ドライバーの飛距離は300ヤード近くあり、常に80ヤード置いて行かれます。 甲子園にも出場したことのある三重県代表の元高校野球のピッチャーです。 プライベートゴルフの割にルールは厳格で、ノータッチでパットのOKもなしです。 その日は非常に暑い日でしかも伸び放題のラフに悩まされ、2つほどラフに入ったボールが見つからず、90は切れませんでした。
 他にも大学の同級生とのプレーが月に3回、高校の同級生とのプレーが月に1回、それにゴルフ練習場が主催するコンペが月に1回あります。 奇水会と称する毎週第1と第3水曜日にプレーする大学の同級生連中とのゴルフは、F君が段取りしてくれます。 常に安いゴルフ場と安いプランのセットをエントリーしてくれ、京都と奈良の県境にあるレークフォレストがホームコースのようになっています。 ルールはいたってルーズで最初のホールのOBは無かったことにして、もう一度打ち直しができます。 また他のホールでもぎりぎりアウトになったボールはセーフにして罰なしで打っても良いことになっています。
 高校の同級生とのゴルフはほとんどが地元の滋賀県での開催ですが、名阪国道を利用するとそれほど時間はかかりません。 私は途中からの参加ですが、もう10年近く続いているようで、開催は50回を超えています。 50回を記念にホームページの作成を提案して、2週間ほどかけて作りました。 最初にこのホームページを作った時は、まだスマホはそんなに普及していませんでしたが、 今はホームページが作成できる無料のツールは、種類も豊富で簡単にスマホにも対応できる仕組みになっています。 (上の写真をクリックするとホームページが開きます。)

  日傘(令和3年11月18日)

 ゴルフでルール違反と名のつくものなら、ボールからクラブまで何でも取り入れてしまうのが、大学の同級生のS君です。 今使っている彼のパターは鍬をさかさまにしたような形をしています。長い柄を体の側面に持ち、ピンと正対してパットします。 鍬の真ん中には孔が開いていて、そこにボールを入れて拾い上げられるようになっています。 その彼がこの夏披露したのは、ちょっと常識外れの日傘です。それは菅笠のように頭に直接括り付けるタイプの日傘で、大きさもいろいろあるようです。 S君はネットで見つけていくつかの大きさの傘を買い、スイングの支障にならないものを被ってプレーしています。 ひと際目立つようで、炎天下のゴルフ場で作業しているおじさんから声をかけられていました。 ゴルフ場で被るには大き過ぎますが、暑い季節に畑仕事をしている私には普通の日傘と同じくらいの大きさの傘を勧めてくれました。 夏の畑では、日傘を固定できる台を置いて作業していましたが、移動するたびにそれを動かさなければならないので不便を感じていました。 しかし、S君おすすめの傘を被るには周りの目あり、抵抗があります。 そこで考えたのが、L字のパイプを園芸用の椅子に固定してポールを立て、それに日傘を差す方法です。 自分の体重がおもりになって安定し、椅子と傘が同時に移動するため、効率よく作業できるようになりました。
 家の近くに借りている畑は50坪ほどの広さですが、夏には畝から通路まで背の高い雑草がはびこります。 畑仕事で一番労力を要するのはこの草引きで、毎年同じ作業を繰り返すのが大変なので通路には防草シート張る予定です。 また、畝を全部耕すのも非効率なので、苗を植えるスポットだけをスコップ耕すようにしています。 その穴の中に畑仲間のおばちゃんがスーパーでもらってきた山芋を輸送するためのおがくずを入れ、糠と水を入れて醗酵させます。 次のシーズンにはその横に穴を掘り同じようにスポット的に耕し、連作障害を避けようと思っています。
 畑は長年無計画に管理されてきたためか、通路や階段などが整備されていません。 おのおの勝手に畝を作るため、路幅も狭く夏には雑草が伸びて歩きづらくなります。 そこで自分の畑の整備が一段落したこの夏から、共通インフラのメンテにとり掛かかっています。 鉄パイプを2本打ち込んだ間に土留めの蹴上板を通して緩やかな階段を作り、踏面には古い絨毯を敷いて雑草を押さえました。 雨の度にぬかるんでいた通路には防草シートを敷いて歩きやすくしました。 溜まった雨水の蒸発を防ぐため、波板や伐採した竹で覆われていた小さな池がありますが、周りにはもう使われていない水おけが散乱しています。 その池の底を掘って深くし、周りの壁に鉄パイプを打ち込んで波板を挟み込んで土留めにしました。 池の周りに防草のために敷かれたマルチの黒いビニールは、もはや防草の役割を果たしていません。 それらのガラクタを全部取り除いて雑草を刈り払い、すっきりとした水場が出来上がりました。 あと一つ残っている作業は、2mほどの高さの擁壁の上を通るルートの変更です。 幅が狭くて危険なため新たに通路を作りたいのですが、隣の畑を借りているおじさんがガラクタを放置したままになっています。 他の畑仲間の方とも度々トラブルのあった方なので、交渉は話上手なおばさんにお任せしています。
 ここでは農夫、尾鷲では漁師、ボランティアーで建築士、仕事では技術士、週に一回はゴルフプレーヤー。 元気で動けるあと10年ほどこのスタイルを続けたいと思っています。

 PING(令和2年11月20日)

 昨年、全英女子オープンゴルフが英ミルトンキーンズ・ウォバーンで行なわれ、渋野日向子が日本勢では男女を通じ42年ぶりのメジャー制覇を達成しました。 まさか優勝するとは思っていませんでしたので、途中で寝るつもりのテレビ観戦でしたが、リゼット・サラスとのデッドヒートに興奮し、朝まで見ていました。 特に、追いかける立場で迎えた池越えのロングのフェアーウェイからのドライバーショットは圧巻でした。 ボールはぎりぎり池を越えてグリーンサイドに留まり、バーディーを奪って首位に並びました。 大会が終盤に差し掛かった緊迫した場面でも、お菓子を食べたり、キャディーと冗談を言い合ったりしている姿にも親しみが感じられました。 彼女の帽子のマークから使っているクラブがPINGであることは分かりましたが、そのクラブを自分が使うようになるとは思っても見ませんでした。
 Tさんは春日台C.C時代からのゴルフ仲間で、今でも練習場のコンペで月に一度一緒にラウンドしています。 クラブをゆっくり上げてトップの位置で止める独特のスタイルをされていて、オフィシャルハンデは12でほぼ私と同じくらいの腕前でした。 そのTさんが新しいドライバーとフェアーウェイウッドを使われだしてから安定して85前後のスコアーで回られ、時には70台を出されるようになりました。 そのクラブがPINGのクラブで、曲がりが少なく明らかに飛距離も伸びています。 何度かドライバーをお借りして打たせてもらいましたが、安定した方向性と距離が出ます。 今使っているヤマハのクラブも悪くはないのですが、6年ほど経ちそろそろ買い替え時だと思っていました。 外国製品は好きではないので、次も日本のメーカーのクラブを考えていましたが、PINGもいいように思えてきました。 そんな話をしている時に大学の同級生でライバルのF君が、Tさんと全く同じクラブを手に入れやはり安定したゴルフをするようになってきました。 ライバルに負けるわけにはいきませんので、私もPINGのクラブを購入することにしました。 ゴルフファイブで試打して買うつもりでいましたが、新しいモデルが10月に発売になることを知り少し待つことにしました。 ウッドとアイアンの発売時期が違うため、まずはパターとゴルフバッグを購入し、それからウッドを発注しました。 G425のモデルは一つ前の型より少しヘッドが大きく、金属音ではない低い打音がします。 以前購入したヤマハのクラブは慣れるまでにずいぶん時間がかかりましたが、このクラブはすぐに振れるようになり、飛距離も20ヤード近く伸びて220ヤードほど出るようになりました。 左に引掛けたような軌道のボールもほとんど出なくなりました。 1月後れの発売になったアイアンは、今までのものより少し重く感じられ、なかなか芯に当たったような感触がつかめませんが、慣れるより仕方がありません。 腕前の上達はもう限界にきているので、それをカバーするのは道具だと思っています。 まだ直接スコアーアップにはつながってはいませんが、ドライバーの飛距離が伸びると攻め方も変わってきます。 先日、木津川C.Cのドッグレッグしたロングホールでは、ドライバーで振り切った打球は林を越え、2オンを狙えるところまで飛びました。 ちょっとした投資で毎回どんぐりの背比べで競い合っている大学の同級生達に対し、有利な戦いを進められそうです。

 ルール違反(令和2年7月4日)

 インテグラフライングVドライバーは、ヘッドが四角い形をしたアメリカ製のドライバーです。 打球の安定性と方向性を良くするために、パターの形状をドライバーに応用できないかという発想からデザインが決められたそうです。 上から見ると鉄腕アトムの頭の様に2つの角が突き出ている奇妙な形です。 大学の同級生で毎月一緒にプレーするS君は、この高反発ドライバーのシャフトを少し短くしてヘッドに鉛を貼り付けましたが、彼のルール違反はこれだけにはとどまりません。 グリップをパターグリップに交換し、グリップウェイトを取り付ける大改造を行いました。 ゴルフ仲間のラインに写真が送られてきた時は、パターじゃないかと勘違いした者もいました。 早速ラウンドで使ってみたようですが、1.3インチのグリップの違和感は半端ではなく、指への負担が大きくて5ホールを過ぎた頃からまともに振れなくなったそうです。 しかし、こんなことではあきらめないS君は、やや細めのパターグリップに交換してルール違反のゴルフを続けています。
クラブだけではなく彼の使うボールも変わっています。 黒いボールや花柄にデザインされたボールなどカラフルなボールや高反発ボールです。 さらに自分で作ったティーは背もたれの付いた椅子の様な形です。 ボールとクラブヘッドの間に板のようなものを置いてボールにスピンがかからないようにした不適合ティーです。 丁度ラフから打ったボールとヘッドの間に草などが入ってフライアーになるように、スピンがかからずよく飛びます。
「スコアーをアップしたい」、「真っ直ぐに飛ばしたい」、「飛距離を伸ばしたい」などの理由でルール違反のボールやクラブが使われ、 S君にもそのような思いはありますが、本当に彼が楽しんでいるのは、ルールには違反しても自分で工夫して改造することにあるようです。
 こちらはルールがないのでどのようにしてもかまわないのですが、ゴルフ以外にもS君のあくなき探求心が現れるのがシャボン玉です。 彼はシャボン玉液を調合して大きなシャボン玉ができるようにしました。 また、大きなシャボン玉を作るため、虫取り網を買ってきて網を外し、針金でできた網の周りの輪に太い紐を通した道具を作りました。 柄の部分は伸び縮みできるので、小さな子供でも扱いやすくなっていて、それを液に浸けると巨大なシャボン玉が飛び出します。 お孫さんや近状の子供たちと家の近くの河原で飛ばして遊んでいるそうです。
我家に遊びに来る孫たちにとっても、畑のじゃがいも掘りや庭のブルーベリー狩りなどの季節の行事と共に必ず遊びのメニューに入っているのがシャボン玉飛ばしです。 5リットルほどの容器に入ったシャボン玉液はS君が用意してくれ、家の前の公園に水の入ったバケツとタオル、大量のシャボン玉液を入れる洗面器、それにシャボン玉を作る大小の道具を持って行きます。 孫娘は手をベタベタにしながらいろいろな道具を使い、たくさんのシャボン玉が高く飛んでいくのが楽しい様子です。 近所の子供たちも寄ってきて一緒になって遊んでいます。 シャボン玉を含む一連のイベントが終わって孫たちが帰る時、車の後部座席に乗せ互いの手をタッチして人差し指をくっつけるバイバイタッチをしますが、まだ帰りたくない時はぐずって何とか残る口実を見つけようとします。 そんな時孫娘が鳴きながら訴えかけてくのが「おじいちゃん。シャボン玉しよう」です。 こんなことを言ってくれるのは今だけでしょうが、少し切ない思いで車を見送ります。

 KDGレディース&シニアゴルフ同好会(平成31年3月5日)

 巨勢山古墳群は、奈良県御所市の巨勢山丘陵に分布する国内最大規模の群集墳です。 ほとんどが小規模な円墳で、葛城氏や巨勢氏など古墳時代の地元有力豪族の墳墓とみられています。 5世紀から7世紀にかけて約700基余りが築かれた古墳群は、国指定史跡に指定されています。 平成21年、この地区にある「秋津原ゴルフクラブ」は、打ちっ放しの練習場を増設するため史跡指定地の山の斜面を崩してしまい、円墳4基が破壊されました。 無許可の拡張工事であったため、前支配人らが文化財保護法違反容疑で書類送検されましたが不起訴になりました。 その後破壊された古墳は、ネットとネイルで斜面を安定させるパワーネット工法により復旧されたそうです。
 先日、香芝ダイナミックゴルフの月例コンペが、この「秋津原ゴルフクラブ」で開催されました。 打ちっ放しの練習場には行かなかったのでその後の様子は解りませんが、コース内には古墳と思われる小山が数多く見られます。 ゴルフ場は良く手入れされていて、グリーンの速さも10フィート以上の高速グリーンです。 フェアーウェイもこの時期他のゴルフ場ならば緑色に着色しますが、ここは茶色く芝が枯れた自然の姿のままで整備してあります。 冬場の平日に100人以上が参加する大きなコンペですので、プレーヤーに対するサービスも充実しています。 昼食時はワンドリンクのサービスが一般的ですが、ここではインとアウトの茶店でもドリンクサービスがありました。 しかもソフトドリンク限定ではなくアルコールもOKとのことです。 一緒にラウンドしたTさんとはいつも「村長選挙」と称して、茶店の前のホールで最後にパッティングした人がビールをおごるゲームをしていますが、 その選挙は必要ありませんでした。 ラウンド中に3合もの日本酒を飲んでの酔っぱらってのプレーになり、100を切るのがやっとの成績でした。 スコアーカードを提出してからアルコールを抜くために少し永めに風呂に入り、支払いを済ませてゴルフバッグを玄関に出して駐車場に車を取りに行きました。 運転席に座って携帯を確認すると、登録していない番号から2度の着信履歴があります。 間違い電話ではなさそうなのでこちらから電話すると、「まゆみです」と若い女性の声が返ってきました。 その名前に心当たりがないか思い出そうとしますが、思い浮かびません。 「今月の残業はありませんか?」と聞かれて初めて、ファーストネームではなくそれが苗字の会社の女性だと分かりました。 車に乗りゴルフ場を後にして家の近くまで来た時、またも登録していない番号からの着信です。 携帯を取ると、今日のコンペを主催した香芝ダイナミックの方からです。 「ゴルフ場の玄関にゴルフバッグをお忘れですよ」。そう云えばゴルフバッグをトランクに積んだ覚えがありません。 いつもより多かったアルコールと女性からの電話で、ルーティーンの一つが抜け落ちてしまったようです。 取りに戻るには時間がかかり過ぎますので、ゴルフ練習場へ持って帰ってもらうようお願いして、いったん家へ戻ってから取りに行きました。
 週1回の大学の同級生たちとのラウンドでは、グリーン周りでよくクラブを忘れる友人がいます。 先日も2ホール目でサンドウェッジがないと騒ぎだしました。 しばらくしてゴルフバッグのカバーに隠れていたクラブが見つかりましたが、世話の焼けるやつだと思っていました。 まさか私がその世話の焼ける奴になるとは思ってもいませんでしたが、ゴルフバッグを玄関に忘れるようでは、人の物忘れをとやかく言える立場にはないようです。

 シャンク(平成30年12月20日)

 シャンクとは、ゴルフクラブのシャフトの付け根にボールが当たり、「ペチッ」という音とともに、ボールがかなり右に飛んでしまうことを言います。 同じミスショットでもフックやスライスは飛距離が出るし、構える方向を調整すればある程度コントロールできますが、 シャンクは距離が出ない上に、計算して打つ事が出来ないのでとても厄介です。 シャンクが出てしまう主な原因は2つあります。1つは、アドレスでボールの近くに立ちすぎているということです。 ボールの近くに立ち、ダウンスイングでボールに近づく動きをすると、クラブヘッドのヒールにボールがあたりシャンクしてしまいます。 2つ目はスイング中の体の動きの問題です。 クラブがインサイドから降りてきて、左手が体から離れ、手が浮いてしまうとシャンクが出てしまいます。
 ゴルフを始めて35年以上になりますが、今年ほどこのシャンクに悩まされたシーズンはありません。 最初にシャンクが出だしたのは、昨年末に患った坐骨神経痛でアドレスの時にお尻に激痛が走るようになったころです。 痛みを避けるようなフォームでボールを打っているうちに、頻繁に出るようになりました。 ラウンド中のひどい時には、コースの右側にある池に連続して3発も球を放り込んだことがあります。 スコアーもまとまらず、100を超えてしまうことも度々です。何よりも精神的に良くありません。 シャンクが出るのではないかと思い切ってクラブを振れなくなり、それが体の動きをぎこちない物にして余計に出やすくなります。 ネットで原因と対策を調べ、アドレスではボールに近づかないようにボールがクラブヘッドのトウ側に位置するように構え、 フィニッシュの時に体重が右足に残るスイングを改め、ようやく長いトンネルを抜けることができました。
 週一回のペースで重ねてきた今年のラウンドも、年末に帰省する2人の息子とのプレーで最後になります。 予定が決まっている定例のラウンドは月に幾つもあり、どれも気の置けない仲間たちと一緒の楽しいゴルフです。 第1、3水曜日は大学の同級生たちと行くゴルフです。 幹事役で面倒見の良いF君が、京都府の南部にあるレークフォレスト・バードスプリングコースを数か月先まで予約してくれます。 このコースは27ホールあり、グリーンは速くはありませんが、整備は行き届いています。 昼食のバイキングが魅力的で、料理のメニューが豊富でどれも美味しく、いつも食べ過ぎてしまいます。 6千円ほどの料金でゴルフができ、昼には水筒に入れて持ちこんだ焼酎でちょっとした宴会もでき、終わってからは温泉にも入れます。
 奈良PGMクラブと称しているのは、奈良県内に住んでいて、PGMを経営する会社の株を持っている大学同級生4人の集まりです。 毎月の例会は主に木津川C.Cで行い、近所に住む同級生の家を回り、車一台でゴルフ場に向かいます。 株主優待券で3,500円の割り引があるのが魅力です。 その他、ゴルフ練習場が主催するキャディー付きのゴルフ、高校の同級生とプレーする滋賀県でのゴルフが月一回のペースであり、 平均すると週一回のペースになります。
 ゴルフは4つの条件が揃わないとできないと言われています。 プレー費を出せる小遣いがあること、健康であること、仲間がいること、そして機嫌よく送り出してくれる女房の理解です。 幸運にもこの条件が揃っていたので、年間60回近くのゴルフを続けて来られました。 この状態を長く保てるよう、これからは特に女房のメンテナンスに心がけたいと思っています。

 ゴルフのマナー(平成30年8月2日)

 日本ゴルフツアー機構は先日、プロアマ戦で同伴のアマチュアに不適切な対応をしたとして片山晋呉に30万円の制裁金を科し、 追加で厳重注意の処分を下したことを明らかにしました。紳士のスポーツと言われ、ルールやマナーが厳しいゴルフ。 長年ゴルフ界で活躍していて、日本プロゴルフツアー永久シード保持者でもある彼が、不愉快発言に不適切な行動とは一体何があったのでしょうか。 NETの記事によると、プロアマ戦の1ホールを終えた後、片山晋呉の組の1つ前の組が詰まっていたそうです。 彼は、同伴のアマチュアの方に対して、一言声を掛けたり、承諾を求めたりすることもないまま、パッティング練習やアプローチ練習を行っていたため、 彼と同じ組で回っていたゲストの男性が激怒し、わずか3ホールでプレーを断念して帰ってしまったという顛末でした。
 「18年付き合うよりも18ホールプレーした方がその人の性格が分かる」というイギリスのことわざがあります。 彼のわがままで自己中心的な性格がプレーに表れたのかも知れません。 私もこのゲストと同じように不愉快な思いをした方とプレーしたことがあります。 別に競い合うようなゴルフではなかったのですが、あるホールで私のティーショットは大きくコースから外れてOB。 「他人の不幸は蜜の味」、心の中で思うだけならいいのですが、彼はそれを口に出してしまいました。 「人のOBを見るのは愉快だ」。親しい間柄なら冗談と思いますが、これまでにも些細なことで嫌な言動があったので、そうは感じられませんでした。 その後その方とはだんだんと疎遠になって、ゴルフをご一緒することはなくなりました。
 競技でスコアーをごまかす方にも出会いました。 時々自分のスコアーを間違えるのですが、不思議なことに必ず少なく申告します。 間違いを指摘すると納得して訂正されますが、問題はホールアウトした後です。 アテストした後、本人がサインしてスコアーカードを箱に投入するのですが、同じ組の3人がスコアーカードを提出した後、 振り向くと消しゴムで消してスコアーを書き換えていました。 目撃したのは私だけではないようで、何度も同じようなことをしているようです。その方は陰でイレイザーさんと綽名されていました。
 別の組でプレーしていて変な行動をする人にも出会ったことがあります。 それは法隆寺C.C13番ホールの短いミドルコースでの出来事です。 オナーがティーショットを打ち終えて次の人がティーアップした時、前の組の1人がコースを引き返して来ました。 どうやらグリーン周りのバンカーショットをホームランし、自分の球を探して戻って来たようです。 彼が最初に見つけたのはオナーが今打った赤い球です。 彼はその球を拾い上げマークと番号を確認した後、ロストボールと思ったのか、なんとポケットに入れようとしました。 ティーグランドから大声で叫んだら気が付いたらしくその球を戻し、仲間が見つけてくれた自分の球の方へ向かって行きました。 なんとも不可解な人物を見た印象で、「あんな奴はおらんやろー」と話していましたが、後日別のゴルフ場で同じような輩に遭遇しました。 2人がティーショットを打ち終え、3人目がティーアップしたところで隣のホールから人が現れ、 我々がプレーしているホールで自分がOBした球を探し始めました。 そしてティーショットした球を拾い上げ、自分の球でないと確認すると隣のホールへ引き上げていきました。 堂々と我々のプレーを中断させて自分のボールを探しに来るとは信じられません。 日本人のモラルは劣化してきているのでしょうか、マナーをわきまえないゴルファーが増えてきているように感じます。

 物忘れ(平成29年2月4日)

 記憶力は20代をピークに加齢とともに減退します。 記憶力以外の能力は、様々な経験や体験から学ぶことで20代以降も成長し、50歳ごろまで伸び続けるといわれています。 しかし、多くの人は60歳頃になると記憶力に加えて判断力・適応力などに衰えが見られるようになり、知能の老化が始まります。 記憶力の老化が進行し、物忘れが次第に多くなるのもこの時期ですが、この物忘れは加齢に伴う自然なもので、認知症の症状ではないそうです。 認知症ではない普通の物忘れは、例えば「うっかり約束の時間を忘れてしまう。」「印鑑をどこにしまったか忘れてしまい、探している。」などです。 健康な人の物忘れの場合、「約束をしたこと」、「印鑑をしまったこと」自体は覚えています。 つまり「自分が忘れている」こと自体は覚えています。 一方で認知症の症状による物忘れは、約束した「そのこと自体」を忘れたり、印鑑をしまった「そのこと自体」を忘れたりすることです。 体験自体を喪失しているので、認知症の患者は理由が分からず「約束なんかそもそもしていない」とか 「印鑑がないじゃないか。きっと盗まれたんだ!」と怒ることがあるのです。
 大学の同級生の中でこの普通の物忘れをよくするのがM君とN君です。 毎月一緒にプレーするゴルフでもクラブを忘れることがしょっちゅうあります。 グリーの横に置き忘れたり、クラブを人のバッグに入れて、自分のクラブが無いと騒いだりします。 M君の物忘れの一番のエピソードは、雪でクローズになったゴルフ場での出来事です。 いつもの様に受付を済ませ、貴重品をセーフティボックスに預けてロッカールームへ向かおうとしたのですが、その日は雪のためスタートが遅れていました。 しばらく待っていたのですが、雪は降り止まず、道路もうっすらと白くなってきたため、キャンセルして帰ることにしました。 その時M君は財布をセーフティボックスに残したまま帰ってしまったようです。 家に着いてから財布がないことに気付き、往復2時間をかけて取りに戻ったそうです。
N君の場合、忘れ物のエピソードはスコアーホルダーです。 最初のホールをプレーしてスコアーを付けようとした時、無くしたと気付いたことがこれまでに2度ありました。 最初の時はフェアーウェイに落とし、2度目の時はプレーする前に立ち寄った洗面所に置き忘れてありました。 ある時はゴルフ場からの帰りに車を運転していて、何かおしりに当たるものがあるといい出しました。 ポケットから取り出したのはスコアーホルダーでした。精算機で支払いをすませてから返すのですが、横のボックスに入れ忘れたようです。 よく持って帰る人がいるようで、スコアーホルダーの内側に3日以内に返却くださいとの注意書きがありました。 そのゴルフ場での次のプレー予定はだいぶ先のため、返しに行ったようです。
 お二人と違って私が自慢できるのは、これまでクラブを置き忘れたことが無いことです。 忘れないようにある方法をとっているためです。それは使用したクラブを常に動線上に置くことです。 ホールアウトして次のホールに向かう方向や、次のショットのために歩く方向にクラブを置いておくため、忘れることはありません。 ただ、先日4番アイアンでセカンドショットを打ち、自分のバッグに戻そうとした時、そこに4番アイアンがあることに気が付きました。 今使った4番アイアンを見ると自分のものではありません。どうやら人のアイアンを使ってプレーしたようでうす。 日ごろ物忘れをしないことを自慢していただけにショックは隠せませんが、誰も気づいていなかったため黙って隣のバッグにしまいました。 どうやら物忘れグループの仲間入りをしたようです。

 ホールインワン(平成28年7月3日)

 机の上の棚に2002年11月23日の日付が刻まれたホールインワン記念のトロフィーが飾られています。 その日は、当時ホームコースにしていた春日台C.Cの勤労感謝の日杯で、岳父を含む4人でラウンドしていました。 それは、平凡なスコアーで終わろうとしていた最終ホール一つ手前の西コース8番ホールでの出来事です。 池越えの打ち下ろし165ヤードのショートホールで、春には池の周りにレンギョウやユキヤナギが咲き乱れるきれいなホールです。 ナイスショットした5番アイアンの感触は今でも覚えていますが、ボールは数メートル手前にバウンドしてカップに吸い込まれました。 興奮冷めやらぬままラウンドを終え、家に帰ってからホールインワン保険証を取り出して申請の手続きを行いました。 保険金の上限は30万円で、お祝いの行事につかった費用がまかなわれますが、領収書が必要です。 個人的なお祝いのためにそれ程の金額を使うこともないので、 会社の忘年会で利用したル・ポンドシェルの領収書の宛名を書き換えてもらって30万円をゲットしました。 そのお金でテレカかボールを配ることも考えましたが、ごく親しいゴルフ仲間に手厚く還元する方がよいと思い、 8人程でフグを食べに行き豪華に散財しました。
 その時のメンバーのHさんとUさんとは、春日台を退会してからも法隆寺C.Cをホームグラウンドとして、今もほぼ毎週ご一緒しています。 お二人とも亡くなった岳父の古いゴルフ友達で、80歳を超えておられますがお元気です。 今年、年男のUさんは、心臓に不安を抱えておられ、町の医者からはゴルフを止められているのですが、 別の循環器専門病院の診察ではゴルフ程度の運動は支障ないとのことです。 お酒はやめられてもゴルフはやめられない程のゴルフ好きで、安静にして長生きするよりも、 命を縮めるかもしれないが好きなゴルフをしていたいと付き合って下さいます。 若い頃は女性に車にと、かなりの道楽をされたそうですが、今はゴルフ道具だけの様です。 以前持っておられたのはフルセットが50万円程するマルマンのマジェスティーでしたが、先日つるやのクラブに買い替えられました。 「店に何回か行くと上得意の客と分かるらしく女性店員が離れないので、最高級品を買った。」とのことです。
 法隆寺のアウト7番、距離165ヤードのショートホールはUさんの相性の良いホールで、 前回のラウンドではHさんとUさん揃ってバーディーを取っておられます。 先日、そのホールでUさんがフェアウェイウッドで打たれた球が直接カップインしました。 ご自身にとって2回目の出来事ですがもう保険は掛けておられず、また掛けていたとしてもセルフプレーですので保険金はおりません。 しかし、費用はUさん持ちで盛大なお祝いをすることになりました。
 ホールインワンは素人ゴルファーにとって一生に一度あるかないかの出来事ですが、その時のゴルファーの反応は様々です。 「18年付き合うよりも18ホールプレーした方がその人の性格が分かる。」というイギリスのことわざがあります。 出費を恐れて、「なかったことにしてくれ」と逃げるようにして帰った人もあるようです。 他人のミスは喜ぶのに成功は喜べず、不機嫌になる人もいるようです。 18ホールを18年以上付き合ってきたUさんのサービス精神旺盛な性格はよく分かっています。 冬ならフグですが今の季節なら鱧シャブが最高だと皆で話し合っています。 どんなホールインワンのお祝いになるのか今から楽しみです。

 春日台カントリークラブ(平成28年1月4日)

 ゴルフ好きの義父に道具一式を買い与えられて練習場に通うようになったのは、結婚して間もない頃です。 練習を重ねるうちに球に当たるようになり、コースに初めて出たのは会社のコンペであったように思います。 義父は、ほぼ毎週ホームコースの春日台カントリークラブでプレーしており、時々その仲間に入れてもらっていました。 平成9年にゴルフ場にカートが導入されることになり、新規メンバーの募集がありました。 預託金、名義登録料、消費税を合わせると600万円以上で、家のローンを抱えているサラリーマンに出せる金額ではありません。 当時それより安い金額で額面数十万円の会員権も売買されていましたが、新規募集の会員権は530万円の預託金が保証されています。 義父の勧めもあり、毎年100万円を返済する条件で義父からお金を借りて入会することになりました。 メンバーにはなりましたがスライスのOBが多い下手なゴルファーで、最初に取得したハンディーは30位だったと思います。 それを指導して頂いたのが義父のゴルフ仲間のHさんです。私より16歳年上で寄せがうまく、当時ハンディーが10の方です。 小柄で少し太めの愉快な方で、場を明るくする雰囲気を持っておられ、キャディーにも人気がありました。 Hさんが私のスイングを見て名付けられたのが「花柳流」。 フィニッシュの後、右足に体重が残ったまま手を上げた姿を舞の姿になぞらえたHさん流の表現です。 それを直すため、練習場で右足の小指側の靴の下に小石を置き、少し浮かせた形でスイングするように言われました。 フィニッシュで右足の親指側が浮くようになっていたスイングを強制するためです。 その後「花柳流」は卒業して、今の球筋はドロー系になっています。 もう一人のゴルフ仲間のUさんは、私と同じ時期に会員になられた車とゴルフが趣味の方です。 当時乗っておられた車は、トヨタの限定販売のクラッシックカーでゴルフ場の駐車場でひときわ目立っていました。 その後私が1台乗り換える間に5台程乗り換えられています。 ゴルフクラブにも凝っておられ、今使っておられるマジェスティーのドライバー1本で私のクラブのフルセットが買えます。 Uさんのもう一つの趣味は油絵です。 私が起業した時に頂いた絵はイギリスの湖水地方の絵で、華やかな色彩で紅葉が描かれて素人の作品とは思われません。 水車を描かれた絵が奈良県のシニアーの大会で入賞し、県の代表として鹿児島で開催された展覧会に展示された時にはHさんと3人で見学に行き、 Hさんの故郷でもある鹿児島でのゴルフも楽しんできました。
 春日台では毎年50回ほどプレーしてきましたが、2年前にリタイアーしてから、大学時代の友達と安いゴルフ場で平日プレーすることが多くなり、 春日台のプレー費に負担を感じるようになってきていました。 また、経営者が代わってからコースの改造が行われ、写真にある東3番の歳を重ねた桜が伐採され、 他のコースと比べて異質に感じられる改造がなされたことにも違和感がありました。 18年間ご一緒にプレーしてきたHさん、Uさんのお二人が昨年退会されたこともあり、私も昨年末に春日台を退会しました。
 全27ホールの内イーグルは、西8番のホールインワン、東8番の残り190ヤードをスプーンで入れたのを含めて3回、 その他のホール全てでバーディーを取りたかったのですが、唯一今は姿を変えてしまった東3番の1ホールを残したのが心残りです。

 同窓会ゴルフ(平成27年4月10日)

 大学時代のゴルフ好きが集まって年に3回、それぞれのホームコースでプレーするようになって5年程になります。 3月末に和歌山で開催する一泊2ラウンドの幹事役は自称「練習の鬼」のF君です。 夕食後毎晩練習場へ車で通うために晩酌をやめたそうですが、それだけ熱心に練習してもうまくならないとぼやいています。 F君は現役時代、地方の振興局長をしていた関係でこの地域に詳しく、宴会と二次会はいつも紀伊田辺駅前の馴染みの店を予約してくれます。
 F君のホームコース砂川国際でプレーして東急ハーベスト南紀田辺の温泉で汗を流した後にやってきたのは、 その名の通り道に埋められたネオンが光る『味光路』です。狭い通りに飲食店が並び、この規模の他の地方都市にはない賑やかさが感じられます。 この日案内してもらった店は、以前にも来たことのある割烹料理店「千成」です。 堀ごたつのある座敷で、カニみそ宝楽焼きなど、豊富な地元産魚介類を家庭的な雰囲気で楽しめます。 食事中挨拶に見えた店の主人は、よくしゃべるおいやん(おじさん)で、不漁のためこの時期が旬のカツオをお客さんに出せないことを残念がっていました。 串本や「けんけんカツオ漁」で有名な周参見町でも事情は同じらしく、モチの様な食感が名物のモチガツオを今年も食べることができませんでした。
宴会の後は年金暮らしのママさんが、一人で切り盛りしているF君行きつけのスナックです。毎年この時期に来ていますのでママさんとは皆顔なじみです。 下手な歌を歌ったり、下手な歌を聴いたりしている中でマイクがママさんに渡ると、坂本冬美の「また君に恋してる」を情緒たっぷりに聴かせてくれました。 代行運転で送ってもらってホテルに着いたのは12時を過ぎていました。
 翌朝は近くのラビーム白浜で前日に続いてのゴルフです。 F君の先導でゴルフ場へ向かったのですが、かなりスピードを出すためついて行くのが大変です。 信号が代わる直前に曲がったため、次の青信号を待って右折するとF君の車の姿はもうありません。 一足早くゴルフ場に着いてレストランで朝ごはんを食べていました。レストランお薦め朝ごはんは生卵定食です。 すき焼きの時もそうですが、私の生卵の溶き方には特徴があります。生卵が一粒ずつのお米に絡んで美味しいので、泡立つくらいまで何回もかき混ぜます。 ソフィアローレン主演の「ひまわり」と言うイタリア映画がありましたが、 プレーンオムレツを作るのに卵が泡立つまでかき混ぜているのを見て以来同じようにしています。 しかし、この混ぜ方をすると周りから変な目で見られますので、今回もそれを説明しながらカシャカシャと卵を溶きました。
 ラビーム白浜はフェアーウェイの広い、ゆったりとしたゴルフ場でこの時期はミモザの黄色の花につつまれます。 連日の暖かな晴天に恵まれ、2日目も楽しくラウンドできました。 ゴルフ場から田辺インターまでの道は、F君の先導で今度は離されないようについて行きました。 高速に入ると片側一車線の高速道路をF君は、前の車とほとんど車間を開けずに走り始めます。 F君はゴルフのパットを外した時、ボールが止まる前にパターで追いかけることがあります。 前の車にぴたりとついた運転は、パターでボールを追いかけている姿を連想させます。 道具は違いますが、ゴルフでも車の運転でも同じように性格が現れるようです。

 ゴルフクラブ(平成26年12月11日)

 8年ぶりにフルセットのゴルフクラブを購入しました。おじさんプロゴルファーの藤田が使っているヤマハのリミックスです。 オフィシャルハンデがシングルになったらそのご褒美に購入するつもりでいたのですが、2年たってもあと一つが上がりません。 そこで先にクラブを一新してシングルに挑戦することにしました。 ゴルフショップで試打した感触は良く、計測結果はヘッドスピード44m/s、ドライバーの飛距離は220ヤードを示しています。 一週間程してゴルフショップから商品が届いたとの連絡がありましたので、取りに行き、その足で練習場に出かけました。 何球か打った後に「こんなはずではなかった。」との思いがこみ上げてきました。 ドライバーは芯に当たりますが、以前のクラブでは届いていたバックネットまで届きません。 アイアンは球がソールに近い部分にヒットするのかトップが多く手がしびれ、時々シャンクします。ウッドもアイアンもワンクラブ距離が落ちた感じです。 そのクラブで2、3回ラウンドしましたが、あまりにもドライバーが飛ばないため、ヘッドだけを買い替えました。 距離は伸びましたが、スイートスポットが狭く、満足できる当たりはなかなか出ません。 クラブを選ばない器用さを持っていると思っていたのですが、その自信はもろくも崩れ去りました。 しかし、高い投資を無駄にするわけにはいきませんから、何とかこのクラブをものにしようと思っています。
 先日もいつも通っている香芝ダイナミック練習場へ行き150球程打ちましたが、やはり前のクラブの様には飛びません。 ただアイアンの方向性はよく、ワンクラブ上げれば前のクラブと同じ距離を狙えます。何とか前向きに考えるきっかけをつかみ練習場を後にしました。 途中、ホームセンターで買い物をするため車を止め、商品を持ってレジに向かおうとしたところ左ポケットに入っているはずの財布がありません。 仕方なく品物を元に戻し、車に戻り財布を探しましたが見つかりません。 練習場で忘れたのかも知れないと思い練習場に戻り、受付の女性に尋ねると忘れ物は届いていないとのことです。 彼女にも来てもらって、私が使った打席の周りを探しましたが見つかりません。 いつも打席に着くと財布と車のキーとおしぼりをカウンターの上に置き、終わるとポケットに入れておしぼりをボックスに捨てて帰るのですが、 意識しての行動ではないため記憶がありません。使い終わったおしぼりを入れるボックスの中まで探してくれましたが見つかりません。 仕方なく車に戻り、もう一度車の中とトランクのゴルフバックの中を探しましたがやはり見つかりません。 免許書やカード類の再発行の手続きを考えると憂鬱な気分になります。 彼女にもし見つかれば連絡してもらえるように頼み、あきらめて自宅に戻ることにしました。 運転中も財布の事ばかり考えています。ふと何回も確認した左ポケット手をやり、その手を運転席の座席の隙間に突っ込むと指先に触れるものがあります。 「あったー」安堵の瞬間です。運転中にポケットから滑り落ちその隙間にはまり込んだようです。 車を自宅近くのケーキ屋さんに止め、少し高級なクッキーの詰め合わせを買って再び練習場に戻ります。 彼女を見つけ財布が見つかったことを告げると、まるで自分の財布が見つかったかのように喜んでくれました。 彼女の親切な心と温かい感情に感謝し、お礼のクッキーを渡して、財布紛失騒動は終わりました。
財布は無事戻りましたが、見失ったクラブとの相性も同じように戻ってくることを願っています。

 昭和の日杯と憲法記念日杯(平成25年)

 春日台の祝日コンペでは、優勝から3位までの賞品の花が受付横の棚に飾られます。
 先日の昭和の日杯では最終組で回り、運よく3アンダーで優勝して胡蝶蘭を持ち帰りました。
4日後の憲法記念日杯では1オーバーでしたので、入賞はしても3位以内には入れないと思っていたところ 一回り大きな胡蝶蘭が届きました。
どうやら連続優勝したようです。ハンディーが1つ上がればサラリーマンゴルファーの憧れであるシングルの壁の前に立ちます。 

 春日台の花子(平成25年5月20日)

 先日ご一緒にラウンドした一木会のメンバーの方が、ご自身のブログに春日台の花子の話しを掲載されています。 私の力量では及ばない表現力の文章をご紹介します。

 始めまして、私、奈良県天理市の山間にある、春日台CCという名門ゴルフコース内にある、池に住んでおります「花子」と申します。 この池に居を構えてから随分経ちますが、私にとっては大変居心地が良くて、今のところ何の不満もございません。 と言いますのも、このコースでプレーされる方たちから、可愛がられるだけでなく、日々の糧まで頂いて安定した生活を約束されているからです。 私共のようなものにとって、衣食住の中でもっとも大切な食が保障されているのは、何よりのことなのです。 それに加えて、ここでは四季折々の自然を楽しむことが出来ます。 今の季節ですと山桜や三つ葉ツツジが、薄萌黄色の新緑の中で、薫風に艶やかな花びらをなびかせていて、眺めているだけで心の中が洗われるようです。 と言うことで、現在私はこの上なく幸せな生活を送っているのです。「一人で寂しくないか」ですって。 いえいえ、何かにつけてキャディーさんや、プレーヤーの方々から、毎日のように「花子、花子」とお声掛けをして頂いておりますので、 近くの別の池に幸太郎くんという仲間も住んでおりますが、彼とゆっくり話をする暇もないほどです。
 特にこの写真を撮ってくれた方は、このコースのメンバーさんですが、何時も私のことを気にかけて下さり、週に一度お見えになる時は、 必ず私と幸太郎君のために、大好物の食パンをご持参して下さいます。 通常のプレーヤーさんというのは、プレーに夢中になっておられて、私共にそこまでお気使いしていただく方は、殆どいらっしゃいません。 その方は、ホールの移動中は周りの風景を楽しんだり、今の時期ですと、蕨などの山菜を摘んだりされています。 今回などは、コシアブラという樹木の新芽なども、採取されておられました。独特の香りを持っていて、 元のほうにあるハカマの部分を除いたものを天ぷらやおひたし、または和え物などに調理すると、その香りに少しの苦味があいまって、 最高の酒の肴になるそうです。お酒の大好きなこの方は、ゴルフや自然との触れ合い楽しむ一方で、 ちゃっかりとその夜の晩酌の肴まで準備されているのです。
 しかし、なんですね。ゴルフと言うのはなかなか思うようにいかないスポーツのようですね。 このメンバーさんと一緒のパーティのお一方なんぞは、24歳の時から初めて、40年以上も経っているというのに、一向に旨くならないと嘆いておられました。 旨くならないならまだしも、現役を退いて、毎日のように練習場に通っておられるみたいですが、スコアーは今の株価のごとく上昇の一途のようです。 それなら、いっそのこと諦めて、他の趣味に切り替えたらと、申し上げたいのですが、周りがとやかく言うお話ではありませんので、 控えさせていただきました。ここまでやってきた意地みたいなものが、投げ出すことを、拒んでいるのでしょうから。
 こうして、山間の小さな池の中にじっと身を潜めているので、仙人のような無味乾燥な生活を想像されるかもしれませんが、 案外様々なプレーヤーさんの言動を見させていただくだけで、なんとなくその人の性格や人生が見えてくるようで、なかなか味わい深いものです。 更には、新聞やテレビがなくても、現代社会の移ろいまでも、それとなく伝わってくるものです。 私としましては、今しばらくこの池で、これまでどおりの生活を続けていこうと思っていますので、よろしかったら遊びに来てください。(平成25年5月8日)

 サイドサドルスタイル(平成25年7月20日)

 年齢を重ねると親しい友達はなかなかできにくいものです。"Who are you?"から始まり、距離感を計りながら親しくなっていきますが、 敬語を使わない関係に至るのは稀です。 その点、大学の同級生とは何年も会っていなくても、すぐに当時の親しい関係にタイムスリップできます。"How are you?"からのスタートです。 先日、何年振りかで連絡を取り合った同級生とゴルフの機会がありました。 あいにく、当日は土砂降りの雨です。 S君は既に着替え、グリップを拭くタオルを何枚も用意してやる気満々です。 お茶を飲みながら何とか説得し、延期することにしました。 平日にゴルフができるのは贅沢なことですが、雨が降って延期できるのは、もっと贅沢なことです。
 リベンジの日は快晴です。 大和高原CCはフェアーウェイの幅が2倍ほどある広いゴルフ場です。 飛ばし屋のF君はOBを気にせず、伸び伸びとしたドライバーを放ち、自己ベストの79でのラウンドです。 スキー部だったI君は、雪のないフラットな面は苦手なようです。 自分のスタイルを貫くS君のパッティングはユニークです。 サイドサドルパッティングと言うそうで、カップに正対します。 左手を固定することによって振り子の原理で打ち出す事が出来ることから「最も完成されたパッティングスタイル」とも言われています。 もっとも、スタイルの完成度とパットの成績は別のように思えるのですが。

春日台カントリークラブ

 春日台カントリークラブは、大和高原の自然を生かし、全27ホールそれぞれが独立した静かな環境でプレーできます。
 ゴルフには3つの楽しみがあります。プレーの楽しみ、昼食時の宴会の楽しみ、それに終わってからの温泉の楽しみです。 また、ゴルフを続けていくには3つの条件があります。健康であること、少しの金銭的余裕があること、それに仲間がいることです。 平成10年に乗用カートを導入するために新規の募集がありメンバーになりました。

東コース (No.1 ホール)

 左ドッグレグ打ちおろしの距離の短いパー4です。左は杉、右は背の高いメタセコイアの木々に囲まれています。
 年が明けて杉の雄花が色づく頃に枝を折り、持ち帰ります。雄花だけを枝から取り、お茶の袋に詰め焼酎を注いで「杉酒」を作ります。 杉花粉のエキスが染み出し、琥珀色に変わると少量を口に含み、舌の下で転がしてのみ込みます。  花粉の季節には毎晩これを続けています。効果の程は定かではありませんが出来る限りの対策をしてラウンドしています。

中コース (No.5 ホール)

 打ちおろしのロングホールでグリーンの向こうに名阪国道を挟んでナパラのコースが見えます。 次の6番ホールとは、最初はメタセコイアの木々、途中からは松や桜、山つつじでセパレートされています。
 グリーンを取り囲むように桜が植えられており、ホールアウトしてから振り向くとグリーンの緑と桜のピンクのコントラストが見事です。 特に花びらがグリーンを埋めるように散る様は感動的です。スコアーが悪くても「見返りの桜」と呼ばれているその美しさに慰められます。

西コース (No.8 ホール)

 池越え、打ちおろしのショートホールでグリーンはつつじの土手に囲まれています。雪やなぎやレンギョウが池の周りに植えられており、 春には白と黄色のツートンカラーで飾られます。
 2003年の勤労感謝の日杯でホールインワンしたホールです。お祝の宴はふぐ鍋で、保険金でまかなえました。 岳父のティーショットが池に架かる橋の欄干に跳ね返りナイスオンしたのもこのホールです。 花が好きだった岳父の遺影は、このホールの雪やなぎの前で撮った写真です。