熊野古道伊勢路ルート 

第1回熊野古道紀伊路「その4」(令和6年1月12日)

 毎年誕生日月に送られて来る招待券を利用して熊野古道伊勢路を歩き、東急ハーベスト南紀田辺に泊まります。 伊勢路で残すのは最後の一区間だけですが、家内のスケジュールの都合で早い時間に家を出ることができなかったため、 今回は熊野古道紀伊路の短い区間を歩いて来ました。 このルートは世界遺産には認定されていませんが、熊野古道のブームで新しくパンフレットも作られたようです。
 湯浅駅に着いたのは予定していた電車に乗る30分ほど前で、駅前には飲食店らしきものが見当たりません。 少し引き返しコンビニで昼食を買いましたが、何かの施設だと思っていた旧駅舎が食堂になっていてここで食事ができたようです。 和歌山方面行きの電車に乗り、紀伊宮原駅で降りました。 有吉佐和子の小説「有田川」の舞台となり、万葉集にも詠まれた「糸我の里」からっこのコースは始まりますが、 予備知識を仕入れて来なかったため、日本第一稲荷として知られる「糸我稲荷神社」などはスルーしてしまいました。 山路を歩くのではないと伝えたため家内は普段の靴を履いてきてしまい、糸我峠を登るのはこたえたようです。 峠を越えたあたりで猪に出くわしましたが、向こうの方から逃げて行きました。 落ちてあった鉄パイプを拾って、コンクリートで舗装された道を引きずって音を立てながら里に下りてきました。 湯浅駅前の道町通りは醤油発祥の地として栄えた昔の雰囲気が漂い、往時の賑わいが偲ばれます。 大学受験に失敗した春に紀伊半島一周の自転車旅行で湯浅に来たことがあります。 暗くなって野宿するところを探していた時、パンを買った店で隣の神社の社に泊まることを告げました。 そこでシュラフに入って休んでいると近所の方が来て家に泊まれてと勧めてくれました。 その神社を探しながら駅に向かいましたが見つかりませんでした。 50年以上も前のことですが、晩御飯で頂いた豆ごはんの味が思い出されます。